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190308-14 カルメン@METライブビューイング

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実演で観たものを映画館のスクリーンで観る・・なんとも感慨深いものがありました。
そして、改めて素晴らしい上演の収録に観客としてその場に立ち会え、その場で感じた熱気も貴重でしたが
後日こうして再び、全く違う環境で、違う種類の熱気を感じられたことは本当に私の宝物。幸せです。

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実演と一番印象が変わったのが、ミカエラを歌っていたアレクサンドラ・クルジャック。
確かに実演でも良かったことは良かったんです(1月29日はちょっと調子が悪そうだったけど、収録日の2月2日は持ち直していたし)
でもちょっと、小さくまとまっているというか、若干METの巨大空間で聴くには、声が足りないかな・・もう少し小さい劇場で聞いてみたいな、と思ってましたし、
彼女は庶民的で親しみやすい容貌でもあるので、そういう意味でもミカエラにはぴったり、スクリーンで見れば素晴らしいミカエラになるのでは?との予感はありました。

もともとこの作品の中で一番興味がないのがミカエラで^^;
過去のカルメン鑑賞記の中でも、かなり辛辣なことを書いてきたんですが
(歌手に不満があったわけではなく、この役自体に不満があったのよw)

それは、故郷という強烈なバックボーンを持ち、何かにつけて母親を持ち出して、自分自身の魅力でホセを引きつける努力もせずに。。。自分の力で引き戻せないことに対する最後のカードとして相手の男性の母親を使うなんて、なんて偽善的で姑息な手段なんだろうーー;と感じて、共感しづらかったのですよ。

でもね〜〜今日、クルジャックの3幕のあの有名なアリアを、改めて字幕付きで観て(聴いて)いると
「ひとりぼっちで、こんなところまでどうして来てしまったんだろう」「怖いわ」「でも勇気を出して」
とか、そーいうフレーズが刺さること、刺さること。

初めてミカエラのアリアで涙が溢れました。

・・・私もトシ取ったのかな💦

あとはほぼ、実演で観ていた時と印象は同じ。ロベルト・アラーニャに関してはもう、実演鑑賞記で力説した通り。実演と違って視覚に入る部分が自分目線ではなく、カメラマンの目線になりますが、どこを見ても聴いても細部にまで隙がなく(でもやっていることは超自然。そこがまたスターなんだよなあ・・・)
この方がヴィノグラードフと一緒に出て下さったからこそ、私がずっと避けていたMETに足を運ぶきっかけになったんだ・・と心の中で拝みながら見てたかも^^;

クレモンティーヌ・マルゲーヌのカルメンこそ、本当は映像鑑賞による化学変化を期待していたんですけど、見た目は私にとっては、ほぼ完璧なのに
(私はああいうむっちりしたカルメンが好みなのです〜〜)
歌、役作りともにどこか平坦に感じられるのが本当に惜しい。

でもインタビューで「カルメンの多彩は音符に現れていて、それを表現するのはとても難しいけどやり甲斐がある」みたいなことをおっしゃってましたが、
そうそうそう、そこだよ!!それだよ!!わかっているじゃん!!!
ということで、まだ30代中盤でお若いですから、今後に期待します。

で、エスカミーリョのアレクサンダー・ヴィノグラドフですが
(さっそく「良い声〜〜❤️」「かっこいい〜〜❤️❤️」の声をついったで拾ってはニマニマしている私w すみません、怪しいですね)

実はちょっとひやっとしました。
というのは、彼の声は録音に収まりきれない、録音だと魅力が感じにくいのか、
音だけではピンとこなかったと仰っていた方が、実演で聴いたら印象が変わった・・・と言われることもけっこう多いんですが、その弱点が出てる部分がなきにしも。。かも。
トレアドールの前半、高音域の音色が若干薄く感じた(=実演の時の記憶よりも)ので

「んーーーこのままでは魅力が半減(とまでは行かないけど8分の7(←)ぐらいになりそう・・」

とハラハラしていたんですが、トレアドールの後半にはもう大丈夫だったかなと。

ただ、そう感じる方がいても、それはおかしくないなと思った次第です。

私も昔はいちいちそういうことに目くじらを立ててましたけど(笑)
感じ方は人それぞれですし、今回のライブビューイングでもいろんな意見が拾えるといいなあと思っています。

(これ↓もご参考にw)

Russian Bass singer, Alexander V...
アレクサンダー・ヴィノグラドフさんはこんな歌手です(2019年春編) ★去年のお節介企画はこちら↓ 明日(3月8日)〜14日まで、いよいよ2月2日にメトロポリタン歌劇場で上演された…

あとね!字幕の付け方が、エスカミーリョがかなりスカした奴(笑)に仕立て上げられていて、
(特に3幕のホセとの決闘シーン)この辺りは彼もノッていて、めっちゃキザ〜〜〜な振る舞いしてるもんですから

「ちくしょおおおおおおおおおおこのスケコマシ野郎w」

とか、ひっさびさにツンツンデレデレしてましたわ私^^;

今回の進行役はアイリーン・ペレス。思えば今回のカルメンの主要キャストも、ペレスも、次回作のゲストとして登場したプリティ・イェンデやジョゼフ・カマレナなど、全て非アメリカ人なんですよねえ。

ライブビューイング黎明期の10数年前はフレミングやスーザン・グラハムなどの、主力でMETを支えてきたアメリカ人歌手がホストを務めていたものですが、時代の流れかな。今のMETは東欧、南米系の歌手が主力ですものね。

そのペレス嬢はが、ヴィノグラドフへのインタビューで
どうして歌手になったのか?とか、去年のヴァルター伯爵とはガラッと違う役だけどどっちが好き?とか、色々聞き出してくれまして(笑)

このやろ…スカしやがってwとか思いながらクスクス笑いをこらえながら見てたんですが

彼女が投げかけたある質問に対して、彼が一言言う言葉(のあとに色々言ってるんですが)
がずしっと。ブワっと来ました。

これは実際にLVを観て聴いて頂いて「あ、ヴァラリンさんが言ってたのはこれか!」と思ってくださると、嬉しいです。

今回、その場にいても舞台裏で行われるインタビューは聴けなかったので(頂いた放送録音も、LV後に聴こうと思いそのままにしてます)
何を話していたのか、興味津々だったんですが、彼の人となりがよく伝わる、いいインタビューだったと思います。
色々引き出してくれたペレス嬢にも感謝🙏彼女、聞き(出し)上手ですね。アラーニャ夫妻も引き出されて色々喋ってましたし。

それから、実演鑑賞記でも触れている、2幕冒頭のダンスシーンでの、立派な体格のダンサー(だと思っていたら実は密輸団の一味だった彼)も、良い感じでカメラが追ってくれていて嬉しかったです(笑)

そういう感じでw
新しいお仕事を始めてからなかなかに忙しく、もしかしたらもう今日だけしか行けないかもしれないので(行けるとしても夜だけなので、時間的な問題についてオットをどう説得しようか考えちゅうw)
ほかほかの感想ですが、アップしておきます。
(書けなくなっちゃったら嫌だと思ったの)

夏にもアンコール上映するよね?あれって東京だけ?関西でもやって〜〜〜お願いします(そうしたらまた行くw)

指揮:ルイ・ラングレ
演出:リチャード・エア
出演:
カルメン:クレモンティーヌ・マルゲーヌ
ドン・ホセ:ロベルト・アラーニャ
ミカエラ:アレクサンドラ・クルジャック
エスカミーリョ:アレクサンダー・ヴィノグラドフ

今回、脇役の評判もなかなかよろしいようで、名前を知りたいと思っても映画館のクレジットは早すぎて。。。という仲良しフォロワーさんのツイートに
「ん?あるじゃねえか、手元に当日のプレイビルがっ」

ということで。出し惜しみをしていた訳ではなかったんですが^^;

 

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