90歳目前の老母の白内障手術を断った話
今年3月に「目がぼんやりするから眼科へ連れて行って」との母の訴えから「白内障の手術を勧めます」と言われて約2ヶ月。6月上旬に手術の予約を取っており、昨日は術前の検査でした。

この間に知人に話を聞いたり、病院側の説明会に参加したり、自分でも色々調べたり。
その過程で、私にある疑問が生じてきました。
白内障手術の認識と現実のギャップ
白内障の手術は日帰りで簡単にできると言われており、実際に「よく見えるようになった!」という話もちょいちょい耳にしていたので、受ければパァッと視界全体がクリアになるような気がしていました。しかし実際には、白内障の手術の際には、近くor遠く、見えやすくする為にどちらか一方を選ぶとのこと。どちらか一方を選ぶということは、つまりどちらか一方を切り捨てて(というのも語弊があるかもですが)切り捨てた側は眼鏡で調整することになります。
この
※どちらかを選び、どちらかは眼鏡で矯正する
という概念が、なんか腑におちず…
(※保険適用の場合。眼鏡でいうところの「遠近両用レンズ」に当たる「多焦点レンズ」を選べば?両方見えるようになりますが自費になる為、今回手術予定の眼科では両目で80万(!)と言われた)
高齢者の見え方の選択:遠く優先の落とし穴?
高齢者の場合、遠くを選ぶ人が多いけど、実際にやってみたら近くを選んでおいた方がよかった…と後悔する人も多いそう。生活範囲が狭く、車の運転をする場合などを除くと、遠くを見る機会はあまりないわけで。
それで当事者(母)に聞いてみたところ
「お母さんはどっちが見えるようになりたいの?」
「うーん、近くはよく見えてるから、遠くかなぁ?」
・・・え?
・・・・・貴女の生活範囲は、多分他の高齢者よりもうんと狭い範囲(殆ど家から出ない)だよ?
もし遠くを選んだ場合、近くを見るための眼鏡を常に掛けなければなりません。眼鏡がない場合は、段差などでつまづく恐れも出てくるじゃん?
今、眼鏡無し(本を読んだりするための老眼鏡は持っているけど、なんなら無くても見えているらしい)で生活できてるのに、逆に不便にならないか?!
見え方が変わることによるリスクの方が高そう。。。
手術への不安と医師からの説明
もう一点気になっていたのが、前回の診察時に言われていた「目の質が弱く(加齢のために色々と「緩んで」いるそうで😰)通常よりかは(手術に)少々時間がかかるかも」と言われていたこと。
・・・なんか、無理に手術しなくてもいいような気もするなぁ。。。
3月に「目がぼんやりする」と訴えていた症状は、一時的なものだったらしく「今はそんなこともないよ」とも言い出すし。
再度診察を受けて、先生とも相談した上で不要と判断したら断ろうか。と考えて、昨日診察へ行きました。
診察中に先生が
(えっ、そっちを選ぶことになるの?!?!?!)
と申し出たところ
もしまた、不便を感じたらご来院下さい
但し、ドライアイを緩和するための目薬は引き続き、近くの眼科で処方してもらって下さいとのこと。
当面は「見え方が変わるリスクを避ける」を選択
当面は「見え方が変わるリスクを避ける」選択した形となりましたが、母も「今すぐやらなくていいと聞いて安心した」ということで、一件落着。
本当は、もっと早い段階で手術しておけば、今、悩まなくても良かったのでしょうが。。。
90歳近くまでやらずにこられたので、なんとか、今後もやらなくて済めば良いのですが。
ということで、白内障手術の話は一旦リセット。これで私の6月の予定がガラーんと空きました(笑)
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