’87旧ソ連とイタリアの合作の4K修復ロングバージョン。往年のイケおじ、イタリアの名優マルチェロ・マストロヤンニが実にいい加減だけど、なんだか憎めないイタリアの初老男を演じております。
チェーホフの「子犬を連れた奥さん」をモチーフとしているとのことですが、いや、あのワンコ、可愛いけど子犬としてはデカくない?!
監督はニキータ・ミハイロフ。ロシア人から見たイタリア人って、こーいうことなのかなぁ?マストロヤンニ演ずる主人公のロマーノと、シルヴィア・マンガーノ演ずる奥さんとの激しい罵り合いの場面とか、妻と妻の母がうだつの上がらない妻の夫をイビったりとか、まぁーーーイタリア人のお喋りのうるさいこと^^;
(途中でイラッとしたぞよ…なぜ男でもああも喋るの…💧)
そしてなんといっても、終盤でのイタリア男(ロマーノ)とロシア男(パヴェル)の、女性観に対する考え方の違い!!!
イタリア男の不誠実さと、ロシア男の愚直さよ〜〜〜!
随所に流れるオペラからの抜粋(セヴィリアの理髪師、カルメン、アイーダ、コウモリ等)にもニヤリとしましたし、
ロマーノがアンナを追いかけてロシアの彼女の屋敷で再会した時の、追いかけっぷりやら、彼女が手紙(ロシア語で書いている為、彼はその内容を理解する為にかなりの時間と人手を費やしている)を書いて彼のもとを去ったり、彼女と再開して屋敷の中を追っかけ回したエピソードには、プーシキンの「エフゲニー・オネーギン」のオマージュでは?!という思いがよぎりました。
何より、ロマーノがロシアを彷徨っている時のロシアの雄大な景色や、ロシア人の歓待の様子、環境破壊を憂えるロシアのタフガイなどなど、ロシアみが溢れていて、ニヤリウルリ、でしたわよ。
40年近く前の名画ですが、こういう形で劇場公開してくれて良かったです。映画はやはり、映画館で見ると集中できるわぁ。
もう少しスクリーンが大きければ良かったけど。
京都シネマでは6/19まで。
数年に一度のスパンで見返したい映画かも。マストロヤンニの「ひまわり」もまた観たくなりました(あれの方がより辛いか💧)
参考に


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