幕末の蝦夷地警備の拠点!仙台藩白老元陣屋資料館の歴史と魅力(北海道白老町)
北海道白老町にある「仙台藩白老元陣屋資料館」。その名前に惹かれ、先日足を運んできました。ここは、江戸時代末期に仙台藩が蝦夷地の警備のために築いた重要な拠点です。
仙台藩白老元陣屋とは?~幕末の蝦夷地警備と仙台藩の役割~
まずは、仙台藩白老元陣屋資料館の場所を確認しましょう。
江戸幕府は、19世紀半ばの開国期において、北方からのロシア勢力の南下を警戒していました。そのため、東北地方の諸藩に蝦夷地(現在の北海道)の警備を命じます。仙台藩もその一つで、安政3年(1856年)にこの白老の地に元陣屋を築きました。
江戸幕府は開国時におけるロシア勢力の南下に備え、仙台藩ほか東北地方の6藩に蝦夷地の警備を命じ、安政3(1856)年、仙台藩は白老に元陣屋を築きました。仙台藩の守備範囲は白老から国後・択捉島までの広大な範囲に及び、白老の元陣屋は各地に置かれた出張(でばり)陣屋の中核として機能しました。
(白老町教育旅行ガイドより引用 – https://shiraoi.net/manabi/spot/spot03/)
伊達市との繋がりと歴史認識の転換
白老町の隣、登別市を挟んだ向こう側には、明治初期(1870年)に仙台藩(旧亘理(わたり)伊達家)からの集団移住によって開拓された「伊達市」があります。
そのため、私は当初、「伊達市に移住してきた仙台藩の人々が、その後に白老にも陣屋を構えたのだろう」と漠然と考えていました。しかし、歴史を紐解くと、大政奉還が1867年。白老に陣屋が築かれたのはその11年前の1856年ですから、実は順番が逆だったのです。
この事実は、私にとってまさに「目から鱗」でした。現代から見ればわずかな時期の違いかもしれませんが、「北海道に和人が本格的に移り住んだのは明治維新以降で、それ以前の歴史は本州とはあまり関わりがなかったのでは…」という固定観念があったことに気づかされました。
北海道の「歴史がない」は誤解~独自の歴史を辿った大地~
よく「北海道には歴史がない」という言葉を耳にすることがあります。しかし、これは本州中心の歴史観から見た一面的な見方であり、実際には北海道は独自の歴史を深く刻んできました。縄文時代の遺跡や土器が各地で発見され、アイヌ文化が花開いた地でもあります。太古の昔から人々が暮らし、厳しい自然環境と戦いながらも、豊かな歴史が育まれてきたのです。
仙台藩白老元陣屋資料館訪問の感想と今後の期待
訪れた仙台藩白老元陣屋資料館は、広大で雄大な敷地の中にありました。資料館内の展示も非常に興味深く、じっくりと見学したかったのですが、私が訪れた4月後半はあいにくの雨模様。暖房も切れていたのか、館内は底冷えがして体がすっかり冷えてしまいました…。(膀胱炎が悪化したのは、この時の冷えが原因かもしれません…😓)
それでも、歴史の一端に触れることができ、大変有意義な時間でした。気候の良い季節に再訪し、今度こそ敷地の隅々までゆっくりと散策してみたいです。歴史好きの方には特におすすめの場所ですよ!
施設情報
仙台藩白老元陣屋資料館
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- 所在地: 〒059-0900 北海道白老郡白老町陣屋町681-4
- 電話番号:0144-85-2666
- 開館時間: 9:30~16:30
- 休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)年末年始(12/29~1/3)
- 入館料:一般 300円(250円)、小中学生150円(120円)※( )内は、20名以上の団体料金または各割引料金。
※白老町民は無料です。
- 公式サイト: http://www.town.shiraoi.hokkaido.jp/bunya/jinya/
※上記施設情報は一般的な例です。訪問前に必ず公式サイト等で最新情報をご確認ください。
- 入り口の看板
- 敷地案内図
- 資料館外観
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